理事長挨拶

理事長挨拶

田尻達郎このたび伝統ある日本小児外科学会の第24代理事長を拝命いたしました。これまで小児外科学会に育てていただいた恩義に応えるべく、これから未来を担う若手小児外科医師の育成に努め、小児外科学の発展、小児医療に貢献すべく精進していく所存です。

さて本学会は創立から50年余が経過しました。創立時は、欧米先進国に数十年遅れていると言われておりましたが、先人の先生方の御尽力で臨床・研究レベルともに飛躍的に向上してきており、現在の臨床・研究レベルは、欧米先進国に決して引けを取らず、アジア諸国における指導的な立場にあると言えます。

小児外科医を取り巻く環境は、現在、変貌をとげつつあり、これまで学会として臨機応変に対応してきました。直近の2年間においては、学会の形態について、周囲の情勢を見極めて、より自由な活動を展開しやすく、発展性の大きな、本学会に相応しい法人形態への見直しを検討し、2019年4月に特定非営利活動法人から一般社団法人への法人格変更を行いました。また、2014年5月の日本専門医機構の発足から様々な経緯がありましたが、新専門医制度の中で小児外科の基盤領域である外科専門医は、2018年度に専門医プログラムが開始されました。サブスペシャルティ領域である小児外科専門医制度も、長年の実績をもつ従来の本学会の専門医制度の根幹の一つであるカリキュラム制を維持しながら、時代のニーズに合った制度としての準備を行ってきていました。本学会のHPに掲載されている『小児外科専門医とは「こどもを安心して預けられる外科医」です』という適確なフレーズがあります。今後も引き続き、日本外科学会、および他の外科サブスペシャルティ5領域と密に連携をとると共に、小児領域のサブスペシャルティ領域とも情報共有しながら、「こどもを安心して預けられる外科医」を目指す研修医・学生の方々にとって魅力ある専門医制度の構築に尽力していく所存です。

また、専門医制度だけに関わらず、関連領域の諸学会との連携をより密にして、小児医療における様々な議論の場や活動にともに参画してゆくと同時に、これまでと同様に母子保健医療や小児がん、難治性疾患に対する厚生行政においてアカデミアとしての役割を果たすために行政との連携を図ることを継続していきたいと考えています。そのほかに、学生、若手医師のリクルートによる会員数増加を含む財政基盤の強化への対策、働き方改革における小児外科医療のあり方、学術集会の国際性の推進、小児外科関連研究会への提言、海外における小児外科医療支援なども検討し、そして解決すべき多くの課題に対して会員の皆様と心を一つにして取り組んでいく所存です。どうか皆様のご支援とご協力を心よりお願い申し上げます。

令和元年6月
日本小児外科学会 理事長
田尻 達郎

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