小児外科で治療する病気

腸管ポリープ

ポリープとは消化管粘膜表面に発生した限局性隆起性病変の意味で、茎のあるもの(有茎性)と茎の無いもの(無茎性)、良性または悪性を問わずそのような形態を呈するもの全体の総称です。小児に発生する代表的なポリープは次の3種類です。

若年性ポリープ

直径が1cm程度の表面が平滑な球形のポリープで、茎を有しています。腸管内に孤立性にできることが多く、悪性化はしません。よくできる場所は肛門に近い直腸やS状結腸で、6割はこどもに発生するため、若年性ポリープと呼ばれています。糞便の粘膜に対する刺激が原因で発生すると考えられ、便の表面についた赤いきれいな血液で見つかる場合が多いようです。肛門鏡、大腸内視鏡により観察することもできますが、肛門から指を入れてさわれる範囲にできる場合も少なくありません。治療は内視鏡を用いてポリープを切り取るのが一般的ですが、自然脱落もあります。再発は少なく、切除すれば特に問題となることもありません。

Peutz-Jeghers(ポイツーイエガー)症候群

小腸を中心に胃や大腸にポリープが多発する疾患で、口唇や手足の指先にメラニン色素沈着が見られます。悪性化はまれながら報告があります。30〜50%が家族性発生です。代表的な症状は、腹痛や下血、貧血で、ポリープによる腸重積で発見される場合もあります。治療は内視鏡が届く範囲では内視鏡を使ったポリープの切除(切り取り)が行われ、内視鏡の届かない小腸の病変に対しては、おなかを開けて小腸壁に穴を開けて内視鏡を挿入しポリープを切り取ることもあります。切り取った後も数年ごとに内視鏡で観察する必要があります。

家族性大腸ポリポーシス(家族性大腸腺腫症)

大腸に100個以上のポリープができるもので、40歳をこえると約半数に大腸癌が発生します。APC遺伝子と呼ばれる原因遺伝子が同定され、この部位の遺伝子変異で発生すると考えられています。治療は、大腸を切除する必要があります。本症に良性の骨腫およびデスモイド、皮様嚢胞や脂肪腫などを伴う場合をGardner症候群と呼び、中枢神経悪性腫瘍を伴う場合をTurcot症候群と呼んでいます。

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