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NCD連絡委員会——NCD-P登録情報の検証(Audit)について

  • 2019.3.31
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NCD-P登録情報の検証(Audit)について

【Audit、サイトビジットとは】
NCD 連絡委員会では、会員の皆様に登録して頂いているデータの質の担保を目的として、登録いただいた情報を施設の診療録や手術台帳などの原資料と照合して検証するAuditを行う準備を進めています。
Auditの方法として、実際に施設を訪問して原資料と登録情報を照合するサイトビジットを行います。

【データの質】
NCDのような症例登録データの質は、登録対象である症例が全て登録されているかどうかという「悉皆性」の検証と、各々の登録症例において登録されたデータがカルテなどの原資料と一致しているかどうかという「正確性」の2方面からの検証が必要です。
Auditによりこれらの「データの質」を検証することは、同時に、不正確さの原因を明確化して、無意識の誤りを減少させる効果があり、データの質を上げていくことにつながります。不正確さに対してペナルティーを課すことは目的としていません。
一流英文誌への投稿時にはデータベースに対してAuditを行っていることが求められます。一般に、入力データと原資料を照合した一致率が95%以上であることが信用できるデータベースの目安とされております。

【調査項目について】
NCD小児外科領域の登録では症例条件により最大184の入力項目がありますが、そのうち医療の質評価として特に重要な項目についてAuditを行います。

【サイトビジットの対象施設・手続き・準備・フィードバック】
サイトビジット対象候補施設はNCD連絡委員会で選出します。日本小児外科学会事務局よりAudit対象となったことを施設代表者に文書で連絡します。施設においては、サイトビジットへの対応の可否をご検討頂き、承諾を頂いた上で日程を調整し、照合を行う症例をお伝えした上で、調査員が施設へお伺いします。調査員には厳重な守秘義務が課されます。
各施設ではサイトビジット時にいくつか準備いただきます。悉皆性検証用の手術台帳(もしくはそれに相当する資料)、正確性検証の原資料としての電子カルテ、その閲覧権、NCDデータ閲覧のためのインターネット可能なパソコン、そして入力を主に担当している方に連絡を取れるようにして頂くことなどです。
作業はほぼ1日がかりで行い、結果はNCD連絡委員会にて検証の上、各施設にフィードバックするとともに、会員全体に入力時の注意喚起を行ったり、誤入力が起こりにくいように登録システムを修正したりします。

【まとめ】
このような作業を行っていくことでデータの質は上がり、入力者の疑問も解消されていくことが予想されます。皆さんの負担が大きくなりすぎないように留意して行っていきたいと考えています。ご理解とご協力をよろしくお願い申し上げます。

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