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第22回 日本小児外科学会卒後教育セミナー

プログラム

平成18年6月9日(金)

I.術前術後管理 17:30-19:30
司会:植村貞繁 先生(川崎医科大学小児外科)
1.体液・栄養管理 (講演50分,討議15分)
大阪大学小児成育外科 和佐勝史 先生
2.術前・術後呼吸管理 (講演40分,討議15分)
千葉県こども病院麻酔科 羽鳥文麿 先生
休憩(19:30-19:40)
II.頚部 19:40-20:30
司会:岡崎任晴 先生(順天堂大学医学部小児外科)
1.頚部疾患 (講演40分,討議10分)
安城更生病院小児外科 堀澤 稔 先生
平成18年6月10日(土)
III.肺・気管・横隔膜 9:00-11:50
司会:出口英一 先生(京都府立医大小児外科)
1.肺・気管の疾患 (講演60分,討議20分)
清瀬小児病院外科 広部誠一 先生
休憩(10:20-10:30)
2.横隔膜疾患 (講演60分,討議20分)
静岡県立こども病院外科 長谷川史郎 先生
昼食(11:50-13:00)
IV.日常的疾患 13:00-15:50
司会:臼井規朗 先生(大阪大学小児成育外科)
1.肥厚性幽門狭窄症 ・腸重積
(各々講演15分,討議10分)
岡山医療センター小児外科 岩村喜信 先生
休憩(13:50-14:00)
2.鼠径ヘルニア・臍ヘルニア (各々講演15分,討議10分)
徳島大学小児外科 嵩原裕夫 先生
休憩(14:50-15:00)
3.虫垂炎・乳児痔瘻 (各々講演15分,討議10分)
岩手県立中央病院小児外科 島岡 理 先生

講演概要

I.術前術後管理

1. 体液、栄養管理 大阪大学小児成育外科 和佐勝史 先生患 児にとって,栄養管理は合併症の予防とともにその予後を左右する重要な因子の一つである.従って,小児外科医としてこれに関する基本的な知識および技術は 必ず習得しなければならない.栄養管理に関する必須事項としては,栄養アセスメント,適切な栄養管理法の選択(静脈栄養か経腸栄養か),必要熱量およびア ミノ量の計算,中心静脈ルート作成および合併症対策,などが挙げられる.本セミナーでは,これらの項目に関する重要なポイントを解説するとともに,あわせ て小児外科領域における輸液管理に関しても述べたい.
2. 呼吸管理 千葉県こども病院麻酔科集中治療科 羽鳥文麿 先生小 児外科疾患の呼吸管理は,肺病変や多発奇形合併例など複雑な病態も希ではなく,比較的長期化する例も少なくない.この講義では,数日以上の呼吸管理におけ る気道管理の問題点と,ウィーニング時のポイントを中心に解説する.この講義により,子ども達が不慮の気道トラブル-事故抜管など-や,再挿管などのスト レスを被ることが無くなること,安全な呼吸管理のためのリスクマネージメントについて確認することの2点を目的とする.

II.頚部

1. 頚部疾患 安城更生病院小児外科 堀澤 稔 先生小児の頚部瘻孔および嚢胞には正中頚嚢胞,側頚瘻,梨状窩瘻,異所性唾液腺瘻な どがある.それらの中には再発をくり返し,治療に難渋するものがある.特に正中頚嚢胞や梨状窩瘻では,ケースによるが,蟻地獄にはまった気すらすることが ある.これらに対処するには,何よりも,その疾患を十分に理解することが大切である.再発しないためのコツなど,ビデオを交えながら解説する.また再発し やすい疾患として知られている耳前瘻の手術についても解説する.

III.肺・気管・横隔膜

1. 肺・気管の疾患 都立清瀬小児病院外科 広部誠一 先生嚢胞性肺疾患では肺分画症,気管支閉鎖症,CCAMを中心に,疾患の概念,診断方法を解説し,手術では肺葉切除術をビデオ説明する.
気管疾患では気管狭窄症,気管軟化症,声門下狭窄症を中心に,疾患の概念,診断方法,治療を解説する.手術では気管狭窄症に対するslide tracheoplasty,気管軟化症に対する外ステント術,大動脈吊り上げ術をビデオ説明する.
2. 横隔膜疾患 静岡県立こども病院外科 長谷川史郎 先生新 生児先天性横隔膜ヘルニア(以下CDH)の死亡率は03年の本邦集計でも25.4%で,未だ予後不良である.診断治療のより一層の改善が求められる領域で あり,種々の試みが行われている.近年心臓超音波診断法による血行動態の評価により,CDHを循環器疾患としての新コンセプトのもとで捉え,治療戦略を構 築する試みがなされている.そこでCDHの診断治療の主要な文献を整理すると共に,心臓超音波診断のビデオを交え当施設での診断治療を紹介する.また横隔 膜弛緩症・胸骨後ヘルニア・横隔神経麻痺についても概説する.

IV.日常的疾患

1. 肥厚性幽門狭窄症・腸重積 岡山医療センター小児外科 岩村喜信 先生肥 厚性幽門狭窄症の外科的療法の根幹はRamstedt手術であるが,幽門へのアプローチ法として従来の右上腹部横切開から,近年は腹腔鏡手術や臍部皮膚切 開が行われるようになってきた.また,腸重積の非観血的整復の方法として従来は,バリウム,ガストログラフィン,空気などを造影剤として透視下に整復して いたが,近年は超音波観察下に生理食塩水による整復が行われるようになってきた.上記のポイントをはじめ,当科での経験症例をもとに解説する予定である.
2. 鼠径ヘルニア・臍ヘルニア 徳島大学小児外科 嵩原裕夫 先生小 児の鼠径ヘルニアは小児外科疾患の中で最も頻度の高い疾患である.その殆どは外鼠径ヘルニアで,内鼠径ヘルニアは極めてまれ(0.2~0.9%)と記され ているが,腹腔鏡下に観察すると1.43~4.5%に内鼠径ヘルニアがみられる.本セミナーでは,ヘルニア発症に関与する内鼠径輪を構成する筋群の shutter mechanismについて述べ,ヘルニアの基本的な診断マニアルや,手術法として従来の経鼠径管的根治術や鏡視下ヘルニア根治術および精系水瘤の治療に ついてビデオで供覧する.臍ヘルニアは主に手術手技についてビデオで供覧する.
3. 急性虫垂炎・乳児痔瘻 岩手県立中央病院小児外科 島岡 理 先生急 性虫垂炎:小児急性腹症の原因疾患としてまず念頭に置かなければならない疾患です.小児は訴えが不確実であるうえに,虫垂壁が薄いために急速に進行し穿孔 しやすいのみならず,大網の発達が悪い場合が多いため,穿孔した場合には容易に汎発性腹膜炎へと移行しやすい特徴があります.従って腹痛の患児が来院した 場合には虫垂炎を念頭におきながら診断を進める事が重要です.実際の虫垂炎の症例を提示しながら,虫垂炎の診断治療につき講義したいと思います.
乳児痔瘻:乳児肛門周囲膿瘍のほとんどが1才ころまでに自然治癒しますが,それまでは再燃を繰り返すことがしばしばあります.乳児痔瘻になる場合もありこれらの治療方針につきお話ししたいと思います.

外部リンク

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